京都からIターン 【粉もの&カフェCoo~ 藪さん】
今回、町の人でご紹介するのは、
粉もの&カフェ Coo~(クー)の藪さんご夫婦。
2018年11月おいらせ町に移住し、2019年3月に粉もの&カフェCoo~をオープンした藪さんにお話を聞いてきました。
ご主人の藪 学(やぶ まなぶ)さんは、京都で鉄道会社の駅員さんを。
奥様の豊子(とよこ)さんは和裁士をされていた職人さん。(舞妓さんの着物を仕立てたりしていたそうですよ!)
奥様は京都ご出身。当初、京都から離れることをイメージすらできなかった・・・という。
そんなご夫婦がなぜ青森県おいらせ町に移住してきたのか!?
早速、質問をさせてもらいました!
なぜ移住先を青森県おいらせ町に?
自分でも不思議なんだけど、何の土地勘もないのに、『おいらせ町』と『三沢市』をなぜか検索していた。
“この地に呼ばれた”んだよね。
住んでいた京都は、”はんなり”風情ある街っていうイメージがあると思うんだけど、盆地だから熱気も冷気もたまって、夏は40度超え・・
移動するにも公共交通機関は観光客であふれかえっていて、住み続けるのが嫌になってしまって…
どうしようかな~なんて思い始めた矢先、自衛隊員の長男が青森県に住み始め「青森いいところだよ」って教えてくれた。
“青森”って、雪深くてわらぐつ履いて、ゆきんこちゃんみたいなイメージだった。
だから京都から本州最北端の青森移住は正直不安だった。周りの友人たちもすごく心配してくれてね。
でも、そんなに長男がいいところだっていうなら、百聞は一見に如かず!実際に見に行こう!と思って、夏の時期に一回+冬の時期に一回青森に行ってみることにしたんだ。
しかも、京都から青森まで車移動。妻が運転できないから、僕が一人でドライバー。国道をひたすら走ったよ。
ホテルもとっていなかったから、小川原湖に車をとめて野宿。
そしたら、いわゆる“第一町人”との出会いがあって、犬の散歩しているおじさんが見ず知らずの私たちに、人参と長芋をくれて、さらに「そこさ行けば290円で温泉に入れるから行ってきなさい。」と紹介もしてくれた。
いい人と会えたな~。って思っていたんだけど、
次に会った不動産の担当者もビックリするくらい親切で、物件紹介だけじゃなく、いろんな食べ物をご馳走になっちゃった。
優しくされすぎて何か裏があるんじゃないか?と疑ったりもしたくらい。笑
会う人会う人みんなが親切で、ココに住んでいる人たちの“人柄”なんだって気づいて、移住の背中を押してもらった。
そして、二度目は冬の季節に。
またまた京都から青森まで車で移動。途中の山形県がすごい大雪で路面が大変なことに。
山形県でこんなに大雪なら、さらに北の青森県は・・・ってすごく心配してたら、拍子抜け!!
八戸市あたりから全然雪が降っていなくて晴天だった。雪が少ない地域って聞いてたけど、こんなに雪が少ないんだ!これなら関西人の私たちも住める。って思ったね。
・何の土地勘もないのに、なぜか“おいらせ町”と“三沢市”に絞って移住先を探していた不思議。
・「ここに移住して間違いないよ。」といってくれるような”人”との出会い。
・心配していた”雪”も全然心配ない!
これが”この地に呼ばれた”青森県おいらせ町に移住した理由。
移住して、お店をやろうと思ったきっかけは?
50歳半ばで仕事を探すのは大変っていうのはあったけど、家に友達を読んでホームパーティーをするのが好きだった。来てくれる友達に、もっとおいしいものを。もっとびっくりするものを。もっと食べてもらいたい!と思って研究して、徐々にホームパーティーの回数を増やしていった。そうすると来てくれる友人たちの反応がどんどん変わってきて、最後は「店だしなよ!」って言ってもらえるまでに。
でも京都は家賃がひと月約20~30万。店を借りるだけでこんなに経費が掛かるなら無理だよ…って。
ましてや京都は料亭や京料理の文化がある街だからね。
店を出すことはあきらめていたけど、青森県おいらせ町に移住を決めて、「あ!ここでやりたかったお店をやればいいじゃん。」それに、青森県の人に本場のお好み焼きを食べさせたくって、“粉もの&カフェCoo~”をオープンすることにしたんだ。
お店をオープンして大変だったことは?
あったよ!あった!!夏に最大のピンチを迎えた。
店の知名度があがってきて、もうすぐ夏休みになるし、子どもを連れて食べにきてくれるかな~と思っていたんだけど、8月になったらピタッとお客さんが来なくなった。
目の前の道路に車通りすらなくなってね、SNSで変な噂を流された?と思ってエゴサーチまでしちゃった。笑
それをいつも配達に来てくれる製麺所の人に相談したら、あっけらかんと「あぁ~ここら辺の人、暑いと家からでませんよ。涼しくなったらまた出てくるので心配しないでください」って。
40度近くまで気温の上がる京都から来た私は「30度超えたくらいで外に出ないの?」って半信半疑。
お盆を過ぎて少し涼しくなってきたら、お客さんが「いやぁ~今年の夏は暑かったね~」って平然と会話しながら帰ってきてね。
カルチャーショックだった!!
聞くところによると、ここら辺の人は真冬も家からでないらしいから、今のうちに貯えておかないとね。
Tシャツ一枚で過ごせるくらい、暖房つけてお店で待ってようかな~と笑ってお話ししてくれました。
移住後の青森・おいらせ町のイメージは?
南部と津軽で話し方も考え方も違う。同じ青森でも違うんだな、って思った。
正直、移住してくる前は青森といえば、“ねぶた”と“りんご”くらいしかイメージなかった。
なまっているイメージもあったから、関西人の自分が青森の人とコミュニケーション取れる?筆談が必要かも?って思ってたくらい。笑
でも、実際においらせ町に移住してきたら、色んな地域の人が集まっている町だったから、言葉がほぼ標準語で、イントネーションが少し違うなって感じるくらい。
ご年配の方はちょっとわからないこともあるけど、でもお互い通じるように会話するからコミュニケーションが取れないってことは、全くないね。
おいらせ町は特にいろんな地域の人がたくさん住んでいるから、移住者にとても明るい。
店の目の前にある木ノ下小学校は入学~卒業まで全体としての生徒数はほとんど変わらない。
でも実は半数以上が転入転出で回転してる。
隣の三沢市で働いている米軍の子どもたちが、公立小・中学校に普通に通学していて、国籍も出身地も関係なくみんなが友達。
うちに遊びにおいでよ。が“ホームステイ”になる。そんな環境がココにはあるんだよね。すごいことだと思うよ。
青森移住をイメージすらできていなかった奥様も今では、子どもたちが小学校のときからココに住んでいたかったな。と言っている。英語を詰め込むんじゃなく、自然に覚えられる環境が身近にある。
子育てにもいい環境だと思うな。
おすすめはありますか?
実は、人参が嫌いだった。京都の人参は青臭くって…でも、ここの人参はとっても甘くて大好きに。人参・長いも・ごぼう全部おいしい。
一番感動したのは生ニンニク!
スーパーに売っているニンニクは皮がパリパリ乾燥しているニンニクだと思うんだけど、生ニンニクは畑から採れたてだからジューシー。
ホイル焼き、素揚げ・・・素材の味をそのまま味わうのがおすすめ。ニンニクがホクホクで芋って感じ!
すご~く甘いの。ニンニクだから匂いが大変だと思うでしょ?ほとんどにおいも残らない。
本当においしいから、生ニンニク・野菜全般はぜひ食べてみてほしい!
これからどんなことをしたいですか?
今、お店では“もち麦”を使って、パンやお好み焼きを作っている。
おいらせ町の推奨食材の人参、えごま、黒ニンニクも取り入れてる。
青森の皆さんごめんね。はっきり言うよ。『青森県民って㏚がへたくそ!!』
みんな自画自賛で終わっちゃってる。こんなに美味しいものばっかりあるのに、なんで売り込みにいかないんだろう。
今、パッと思いつくだけで、長いも、人参、根菜類全般、イカ、紫ウニ、とげぐり蟹、バラ焼き、嶽きみ。
津軽のメロン、スイカもおいしかったな~。
こんなに美味しいもの全国に広めないなんてもったいない!
関西は食い倒れ文化、関西になぜ売り込みにいかないんだろう。こんなに美味しい食材、関西の人間が知ったら絶対に離さないよ。
こんなに良くしてもらった青森県に恩返しもしたいから、青森の食材を持って行って関西でイベントがしたい。
今幸せ。とても楽しいよ。ここに住まないでどこに住むんだ!っていうくらい。
もう京都は帰る場所じゃなく「友達に会いに行く」場所。帰る場所はおいらせ町になった。
と言ってくれるまでに、おいらせ町を気に入ってくれた藪さんご夫婦。
そんな藪さんご夫婦がオープンした「粉もの&カフェCoo~」のお店は、
日差しが差し込んでとってもきれい。
冬には薪ストーブであったかい店内
手作り果実酒も提供しているんですよ(時期によって提供できない場合もあります)
以前、子連れで宴会を申し込んだから、わざわざ低いテーブルを準備してくれ、子ども用プレートまで作ってくれる、心遣い♡本当に藪さんご夫婦のお人柄です。
粉もの&カフェCoo~
★住所★おいらせ町青葉6丁目50-2186
★電話★0176-66-4449
★定休日★2019.9月までは日曜日 / 2019.10月からは定休日が月曜日に変更になります(月曜祝日の場合は、火曜が休)
★営業時間★モーニング → 6:00~9:00(※ラストオーダー8:30)
昼夜 → 11:00~20:00(※ラストオーダー19:30)
★facebook★https://www.facebook.com/粉物カフェ-%EF%BC%A3%EF%BD%8F%EF%BD%8F-ク-1648551291956777/?epa=SEARCH_BOX
お店のfacebookページでは、日替わり定食のメニューや、焼き立てパンの案内。
そして、藪さんの愛犬2匹の可愛い写真も紹介されています♡
ワンちゃん好きにはたまらない大型犬です。可愛いですね~癒♡
藪さんご夫婦のお人柄と、本格的な関西風お好み焼き。モーニング・ランチ・夜のおつまみまで幅広いお食事の数々。
ぜひ食べに行ってみてくださいね~